出国者統計(国別)の謎

日本人は、どこへ行っているのでしょうか?
ゴールデン・ウィークや年末・年始が終わると、このような数字が発表されて、「ああ、今年は、ウォン安で韓国に一番多く行ったんだ、とかXXX国は、事件があって行かなかったんだ、とか思うものです。
でも、ふと考えてみると不思議に思いませんか?どうやって調べているんだろうか、と。嘗ては、俗にEDカードと呼ばれる出入国カードの記入が、義務付けられていて、その中に「降機地」なる項目があり、(それとても、最終目的地ではないかもしれないが)少なくとも、それを集計すれば、最初に向かった国が、どこであったか位は、ほぼ正確にわかったものだと思います。しかし、これは平成13年7月に廃止になっている。理由は、法務省によれば、渡航者の負担軽減、だったそうである。
そんなもの(国別データ)、何か代わりになる正式なデータがあるんだろう。と、当然、考えますが、

  • パスポート(今はICチップが埋め込まれているが)に行き先が、記録されている?わけでもなし、
  • 出国のイミグレーションで、搭乗券を読み取っている?とも聞かないし、
  • 航空会社がデータを提出している?とも思えないし。企業秘密でしょう。


であれば、ここにあるようなデータは、どうして出てくるんでしょう?
何人出たかは、簡単にわかります、でも、どこに行ったかは、私は、正確なものではないのでは、と思います。言ってみれば、聞きとり程度の正確さのものではないかと。
元々、法務省が統計を、まとめていたようですが、EDカード(外国人用には存在している)の廃止とともに、なくなってしまったわけです。法務省は、そのサイトにも、

我が国にとって好ましくない外国人を強制的に国外に退去させることにより,
健全な日本社会の発展に寄与しています。

と、なっており入国者に対しての方が関心が高いようです
一方、観光を扱う国交省の観光庁も、海外旅行者数2000万人、と目標を掲げているものの、国別出国者数の統計はなさそうである。これからは、外貨の心配もしなければならないかもしれないので、訪日観光客の誘致の方が、優先度が高い、といったものでもないでしょう。何なんでしょうね、これ、私がどうこう言うことでもないかもしれませんけど。