Swine Flu

思い出します、SARSの時を、

当時(2003年)、世界で最もSARSの影響を受けた香港企業にいた私は、勃発時、お客さんと接する社員がマスクを着用することになったことについて、とんでもない、それだと自ら「自分たちは、衛生的ではありませんよ」と言っているようなものではないかと、思ったものでした。事態は、そんな議論の余地が無いほど早く・深く展開して、WHOによる汚染地区宣言が出されるやビジネスは限りなくゼロに近づいていきました。毎日が危機管理の連続であるような業種とはいえ、その後の会社の対応は、今では退いた私でも誇りに思うほどでした。企業ですから、対外的な対応はもちろんですが、社内的にも「あくまでも一過性のものであるから、たとえビジネスのゼロが続いても、18ヶ月は社員に手をつけない」とのメッセージが出されモラールが維持されました。幸い、6か月ほどで終息宣言がなされ、その後の回復ぶりは、目覚ましいものでした。
今回の豚インフルエンザは、今日(4月29日)の時点では、展開の予測がつきませんが、叡智を結集して封じ込められることを祈るものです。